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【これだけ!】現役教師が伝える、教育実習で気をつけること3つ

高校では中間テストが終わり、いよいよ本格的に体育祭の準備が始まりました。

1年生にとっては、初めての大きな行事です。

私の勤める学校でも、クラス種目の練習や、団ごとのダンスの練習で校内が活発になってきました。

さてそんな中、我々教員も体育祭と同時進行で行われるとある行事?に忙しなくしています。

何かわかりますか?

そう、教育実習です。

ということで今回は、教育実習に焦点を当ててお話ししていきたいと思います。

特に、

  • 教育実習って具体的に何をするの?
  • 先生方との接し方って何に気をつければいいの?
  • 生徒との接し方ってどうすればいいの?

を中心にお話しします。

これから実習が始まる皆さんの一助となれば幸いです。

 

 

教育実習って具体的に何をするの?

自分が高校生だった時、教育実習生と接する機会はありましたか?

私が高校生の時は、実習生は他クラスに来ていたのであまり印象深くはありません。

代わりに授業するんだなーくらいで、何をしているのかは知りませんでした。

ということでまずは、

教育実習についての大体の流れと、

実習中にやることをご紹介します。

 

①実習の流れ

実習の流れは大体以下の通りです。

  • 教育実習の受け入れのアポとり(大学3年の5月頃
  • 教科担、クラス担との打ち合わせ(実習の前日〜1週間前
  • 実習開始
  • 研究授業の指導案の作成
  • 研究授業の実施・振り返り
  • 実習おわり

実習の詳しい内容はこの後お話しします。

 

また、

実施時期は、大学4年の5月頃が一般的です。

ただ、私立や大学附属の中高だと9月頃になることもあるので、

実習先に確認をしておきましょう。

 

②教育実習でやること
  • 授業

まずは授業。これが一番大切です。

実習から1〜2日は見学のみですが、

その後は実際に授業をすることになります。

はじめのうちに生徒の様子を見ておいて、どんな授業にするかを少しずつ考えておきましょう。

ちなみに、

毎回指導案を書く必要はありません

書くのは最後の研究授業だけになります。

また、授業後は

必ず教科担当の先生に、授業についての助言や指導を受けましょう。

 

  • 朝と帰りのSHR

教育実習生は、各クラスにも割り振られます。

担当となったクラスでは、担任の先生の代わりに担任業務の一部を任されます。

その業務は、

  1. 朝と帰りのSHR
  2. 教室等の清掃
  3. 『HR』や『総合的な探究の時間』の補助

などです。

特にSHRについてですが、

朝のうちに様々な連絡があるので、しっかりメモを取っておくことが大切です。

また、生徒に連絡全てを正確に伝えることは難しいです。

『今日は3つ連絡があります』

のように伝えるなど、

どうすれば伝わりやすいか?を意識して、毎日少しづつ工夫しましょう。

 

  • 授業見学

自分の授業がない時間は、授業見学に行きましょう。

先生によって授業スタイルは様々です。

ICT機器を目一杯活用していたり、チョーク一本で生徒を集中させて面白い授業をしたりする先生もいます。

それぞれのいいところを吸収しましょう。

特に、最近はコロナの影響もあってICT化が顕著になっています。

 

また、担当以外の科目も見学しましょう。

例えば、

国、数、英、理、社の先生は体育や芸術を見るとよいです。

生徒への指示がうまいし、特に理科は実験をする上で何かあると責任問題につながるので、学ぶところは大きいです。

また、実際に教員になったときの話にはなりますが、

実際に先生になった時には、あまり他の先生の授業を見る機会はありません。

ほんと。忙しくて。

今のうちにいっぱいみておきましょう。

私も可能ならたくさん見たい・・・。

 

  • 実習日誌

一日の最後には実習日誌を提出します。

1校時〜6校時ごとにそれぞれ何をしていたかを書きます。

結構な分量があるので、合間の時間を見つけて書くようにしましょう。

また、

担当の先生には必ず17:00までに提出しましょう。

先生たちも公務員です。

忙しい中日誌を見てくれる先生のためにも、勤務時間内に提出することを心がけましょう。

 

  • 部活動

一日にやるべきことが終わって時間があるなら、部活動にも顔を出しましょう。

生徒の教室以外の様子も見ることができますし、

授業よりもより近い距離で接することができるいい機会です。

授業にも還元できるものもあります。

 

  • 行事の手伝い

役割的には遊撃的に動くことが多いです。

何か頼まれることもありますが、

基本的には、周囲の先生に何か手伝うことがあるか聞いてみてください。

猫の手も借りたい状態なので、ほんと助かります。

 

 

 

先生方との接し方ってどうすればいいの?

周知の通り、実習中も含めて先生方は大変忙しい身です。

また、実習生といえども現場ではもちろん一人の大人として扱われます。

先生方に対し、失礼のないようにはどのように接するべきか、考えてみましょう。

 

①挨拶は元気よく

朝、職員室に入るとき、

担当の先生に挨拶するとき、

帰宅前に職員室を後にするとき、

しっかりと挨拶をしましょう。

 

マナーとして当たり前のことですが、それだけではありません。

実習生の一挙手一投足を先生たちは観察しています。(というか、目に入って来るんですよね。)

先生たちも人間です。

頑張っている様子を見れば、こちらもできる限りのことをしようと思います。

授業見学のときも熱心に様々なことを教えてくれることもありますし、様々な助言もしたくなります。

普段の行動から、頑張っている態度を表に出して行動しましょう。

 

②授業見学をするときのマナー

ただ授業見学に行くにもマナーがあります。

最低限守るべきことは、

  1. 授業前にアポをとる
  2. 授業後に感謝を伝える

の2点です。

また可能なら、

見学後に授業のポイント等を聞きにいきましょう。

ただ、忙しい場合もあるので先生の都合が優先です。

 

③授業でやりたいことがあれば相談しよう

大学で学んだことを生かして授業を考える方も多いと思います。

中にはパワーポイントやそのほか資料をスクリーンに投影するなど、PCが必要だということもあるでしょう。

ですが、学校は色々と決まりが多い場所です。

PCやUSB、SDには使用に当たってルールも多く、

特に私物は基本的には使用できないので相談しましょう。

 

何かやりたいことがあればすぐに相談するのがいいです。

忙しい先生方に相談するのも悩むかもしれませんが、気にしなくていいです。

忙しければそう言います。

実習生がわからないのは当然ということも先生方は知っています。

『しっかりと準備して、授業をすること』

最も望んでいるのはこれに尽きると思います。

 

④その他

忘れてはならないのは、

『将来教員になった時、同僚になるかもしれない』ということ。

その場だけの付き合いで終わることがない可能性もあるため、礼儀はもちろんのこと、今後のパイプを作っておくと良いかもです。

特に部活とか。

 

 

 

生徒との接し方ってどうすればいいの?


実習生という立場は少し難しい立ち位置だと思います。

生徒からすれば

『先生』でもあるし、

『先輩』でもあります。(母校の場合)

距離が近くなりやすい分、気をつけなければならないこともありますが、

先輩としてフレンドリーに接することも大切です。

それぞれの立場で考えたときに、どうすればいいのかを考えてみましょう。

 

①先生としての対応

 

  • 距離感に気をつける

あまりに距離感が近すぎて、友達どうしみたいになってしまうと、

授業や生徒指導に支障が出ます。

フレンドリーになる目的はあくまで、

『生徒の特性を見ること』

です。ひとりでいることが好きな生徒もいれば、そうでない生徒もいます。

様々なタイプの生徒との接し方を身につけ、その上で授業ではどのように接すればいいのかを考えるといいでしょう。

 

 

  • 挨拶は元気よく!

これは対先生のときと同じですね。

学生の頃はしょっちゅう挨拶をしていませんでしたか?

それは、

先生方がきちんと挨拶を返してくれるという安心感があったからということも要因だと感じています。

生徒との円滑なコミュニケーションも挨拶から始まります。

朝のSHRや、廊下ですれ違った時など、

いついかなる時も挨拶を心がけましょう。

 

 

  • わかりやすい授業をする

距離感に気を付けると言いましたが、逆に生徒が寄ってこない・・・

なんてこともしばしば。

そんなときこそ、わかりやすい授業を心がけましょう。

自分が学生の頃を思い出しても、

授業がわかりやすい先生には好意的な印象を持っていた記憶があります。

それに、生徒にとっては大切な授業です。

本来担当の先生に代わって授業するということを忘れず、

一回一回の授業を大切にしてください。

 

 

  • 堂々と授業をする

『緊張して普段の自分が出せない・・・』

なんてことはありませんか?

もし、不安な気持ちを持って授業をすることがあれば、すぐに修正しましょう。

生徒は思っているよりも敏感に、先生の様子を感じ取ります。

 

自信なさげに授業をすると、それだけで生徒も

『大丈夫かな・・・?』

『言っていることは本当に正しいのかな・・・?』

なんて思ってしまいます。

 

自信を持って授業をすることで、生徒は安心して授業を受けられます。

生徒からすれば様々なことを学んできた上で教壇に立っている、

いわば、人生の先輩です。

授業準備をしっかりして、そして今まで学んだことに自信を持って、堂々と授業をするように心がけましょう。

 

 

②先輩としての対応
  • 自分の経験を話そう

現役教員よりも年齢が近いからこそ、

最新の大学の話や受験、就職の話ができるはずです。

将来に悩む生徒にとっては最も聞きたい話題のはず。

そのような機会があればぜひ協力してください。

 

  • 大学の話をしよう

普段の何気ない日常を知りたい人や、授業などのより具体的な話を聞きたい生徒は多いです。

生徒が興味を持ったことを話すだけで生徒のモチベーションは爆上がりします。

まじでお願いします。

 

  • 高校のときの話をしよう

苦労したことや楽しかったこと、今後の生徒の指針となることもあります。

ただ、気をつけて欲しいのは、

さまざまな生徒がいるということ。

同じ価値観を持った生徒だけではないです。

いろんな価値観を持った、いろんな境遇の生徒がいることを心に留めておくといいです。

 

 

 

その他

研究授業をするクラスを決めておこう

静かだったり、反応が良かったり、真面目だったり、クラスの様子は結構さまざま。

自分なりに一番やりやすいクラスを実習中に探しておこう。

 

社会人の一員と見られる自覚を持って行動しよう。

挨拶、報連相、時間厳守(5分前行動)です。

 

実習後の話

私が実習に行った時には、実習中に先生の道を諦めた方もいました。

向き不向きは誰にもあります。

実習を1つの参考にしてもいいでしょう。

 

 

 

最後に

いかがだったでしょうか。

これから、もしくは現在教育実習という方の参考となれば幸いです。

 

また、これは持論ですが、

どんな先生にとっても、必要としている生徒は必ずいます。

そして、どんな先生も全ての生徒にとっていい先生になることはできません。

そういう意味では、どんな人も先生という職業には向いているのだと思っています。

 

これを見た全ての方が、とても実のある教育実習になることを願っています。

 

 

 

以下、過去の記事です。参考までに。

e-lab.hatenablog.com

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